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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の5つの原因と診断・予防方法

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睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている時に呼吸が一時的に止まる病気です。

英名は「Sleep Apnea Syndrome」といい、頭文字をとって「SAS」とも呼ばれています。

 

「気道の空気が10秒以上停止している状態」を無呼吸とし、睡眠時(7時間)に30回以上の無呼吸回数、または1時間に5回以上の無呼吸があれば睡眠時無呼吸と診断されます。

SASは睡眠という無意識下で発生するので「自分はSASなのか?」ということを知ることができないため、潜在的には多数の方がSASであるとも言われ、その数は200万人とも。

 

SASが怖いのは、寝ている間の無呼吸が普段の生活などへ悪影響を及ぼすからです。

「しっかり寝たはずなのに体がすごくだるい」なんて経験のある方は、もしかすると睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の5つの原因とは?

 

SASになる原因は多岐にわたりますが、その中でも代表的な原因を6つ挙げてみます。

 

肥満

 

現代社会においても最も多いとされるのが「肥満」による原因です。

SASはいびきと同様に気道が狭くなることで発生するのがほとんどです。

肥満により体だけでなく内臓にも脂肪がつき、喉周りも圧迫されることで気道を塞ぎやすくなっていきます。

 

また、あまり知られていませんが、肥満によって舌も太ります。

仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち込みますが、肥大化した舌はより一層空気の流れを遮断しやすくなるので、SASの原因になりやすいと言われています。

 

小顔

 

阿部寛さん主演の「テルマエ・ロマエ」では、日本人のことを「平たい顔族」を呼んでいましたが、日本人の顔つきは欧米諸国に比べて凹凸が少ない作りとなっています。

いわば立体感の少ない顔をしているため、その分骨格的に気道が狭い作りとなっています。

特に小顔の方はアゴ周りの「えら」が張っていないため、SASのリスクも高まります。

 

扁桃腺が大きい

 

扁桃腺とは喉の両側についていて、アゴ下の左右から指で触れることのできるクルミのような構造物です。

扁桃腺は体内に入ってきた病原体などから身体を守る免疫機能を持っています。

風邪などで身体の抵抗力が落ちると扁桃腺の免疫能力も落ち、扁桃腺が炎症を起こし大きく腫れることもあります。

この扁桃腺ですが、大きさは人それぞれです。

扁桃腺の場所は舌の付け根辺りに存在しますので、扁桃腺が大きいとその分気道も狭くなり、いびきやSASの原因となることがあります。

 

鼻炎持ち

 

いびきは「気道が狭くなることで空気が通る際に周囲の組織が振動」することで発生します。

主に喉周りの気道が狭くなることで発生しますが、これは鼻腔でも発生します。

鼻炎の方は鼻が詰まりやすく、通常の人より鼻腔が狭くなった状態になりますので、睡眠時の呼吸でいびきが発生しやすくなります。

 

高齢者

 

歳を重ねてくると筋肉量も少しずつ落ちていきます。

そのため喉周りの筋肉が緩み、空気の通り道が狭くなっていびきが発生しやすくなります。

また、舌にも筋肉がありますので、筋力量低下に伴い睡眠時に喉の奥へ舌が落ち込むことで、気道を塞ぎやすくなります。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)か診断をするには

 

自分がSASかどうかを調べるには2通りの診断方法があります。

 

スクリーニング検査

 

スクリーニング検査では簡易型の検査装置を使用して「自宅」で検査を行うことができます。

 

 

検査機器を装着して寝ることで動脈血酸素飽和度(SpO2) と脈拍数を測定し、SASの可能性があるかどうかを簡易的に診断することができます。

 

精密検査

 

精密検査は「病院」に1泊して終夜睡眠ポリグラフ検査を行います。

スクリーニング検査では診断がつかなった場合に有効です。

睡眠中の脳波や心電図、呼吸、いびき音などをチェックすることができるので、より正確にSASかどうかの診断をすることができます。

「病院に1泊」というとなんだか大げさに聞こえるかもしれませんが、予約しておけば会社帰りに泊まりの検査を受けて、翌日は病院から出勤することも可能です。

 

普段の生活習慣を改善して予防する

 

SASは普段の生活習慣を改善することで発症のリスクを軽減することができます。

特に最近太り気味の方や歳をとって疲れやすくなってきた方には有効です。

 

食生活の改善をする

 

SASと肥満の合併率は7割を超えるとも言われています。

普段の食生活を改善することでSASのリスクを軽減することができます。

肥満になりやすい食べ方というのは「空腹になってからたくさん食べる」ことです。

人間を含めた動物は「空腹=生命の危機」と遺伝的に考えるようにできており、空腹時に食べたものは真っ先に体内に溜めこむ習性があります。

そのため空腹時に食べたものは脂肪として体に付きやすいのです。

 

また、空腹時に食事を行うことの悪影響として「食べ過ぎ」というものもあります。

食べ過ぎることにより胃袋も大きくなり、さらに悪循環となってしまいます。

 

オススメは「空腹感を感じる前に少量の食事をとる」ことです。

食事の回数を増やして1回の量を減らすことで、常に空腹を感じないようにすることで体内への脂肪吸収を抑える働きがあります。

 

運動を行う

 

運動をすることの目的は「筋力量アップ」と「脂肪燃焼」があり、それぞれ運動の仕方も異なります。

筋力トレーニングをすると成長ホルモンが分泌され、体脂肪が燃焼されやすくなります。

筋力量アップに効果があるのは主に腹筋・腕立て・懸垂などです。

 

また脂肪を燃焼させるには有酸素運動が必要です。

一般的に有酸素運動をするにはジョギングなどをすれば良いとされていますが、単純に行うだけではあまり効果がありません。

運動をし始めてから最初の20分程度までは血液中の脂肪が燃焼され、その後ようやく内臓脂肪や皮下脂肪の燃焼が始まるとされています。

ですから、目一杯のランニングを20分行うよりも、ゆっくりとしたジョギングを1時間行う方が脂肪燃焼には効果的です。

 

舌周りの筋肉を鍛える

 

高齢化に伴い舌の筋肉も衰え、睡眠時に舌が喉の奥に沈み込んで気道を狭くしてしまいます。

そのため舌も鍛えるとより効果的です。

 

舌の鍛え方でオススメなのが「あいうべ体操」です。

口を大きく開けて「あ〜」「い〜」「う〜」と各10秒ずつ行い、最後に思いっきり舌を伸ばして「べ〜」と10秒間行います。

これを1日5〜10セット程度行うと良いです。

 

他にも舌を歯と唇の間に入れて時計回りに30回、終わったら反時計回りに30回行うだけで、舌とアゴ周りの筋肉を鍛えることができます。

 

まとめ

 

以上、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の5つの原因と診断・予防方法についてまとめてみました。

SASの原因には、普段の生活改善で発症リスクを軽減できるものもありますが、中には先天的な原因や治療が必要なものもありますので、必要であれば医師に相談することが重要です。

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