いびきは家族へ騒音被害を与えるだけではなく、自分の身体への悪影響が懸念されるものです。
気道が狭くなって喉の粘膜が震え、鼻や喉から大きな音が出るのがいびきですが、もっと気道が狭くなると無呼吸状態になってしまいます。
睡眠時無呼吸症候群という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、日中の眠気や倦怠感、それによるミス、果ては合併症を引き起こす原因ともなります。
なるべく早めの対処が必要となってきますが、かといって何をすればいいのか?皆さん悩まれるところかと思います。
いびきや睡眠時無呼吸症候群の対策として、CPAPとナステントというものがあります。
CPAPとは何か?ナステントと何が違うの?どちらがより効果的?気になるお値段は?などについて調べてみました。
CPAP(シーパップ)とは?
CPAP(シーパップ)とは、Continuous Positive Airway Pressure(持続式陽圧呼吸療法)の頭文字をとった呼称で、鼻に装着したマスクから空気を送り込むことによって、ある一定の圧力を気道にかける方法です。
スクリーニング検査でAHI(無呼吸指数)40以上、または確定診断でAHI20以上で保険診療でのCPAP治療が適用となります。
そう、保険が利くんです。
CPAPを使うと風圧によって喉の中にスペースが確保され、柔らかい組織を強制的に押し広げます。
そうすると鼻でスムーズに呼吸が出来るようになります。
CPAPは使ったその日からほとんどの人がいびきをかかなくなり、よく眠れる分、朝もスッキリして日中の眠気などが消えることもあるそうです。
即効性があるといっていいかと思いますが、CPAPは根治療法ではなく、毎日使用することで効果を維持できる、要は対症療法です。
睡眠時無呼吸症候群はCPAP使用中のみ改善され、使用しなければ睡眠時無呼吸症候群の状態です。
という訳でまとめると以下のようになります。
CPAPのメリット
- いびき、無呼吸がなくなる
- 血圧が下がる
- 眠気、倦怠感、疲労感がなくなる
- 集中力が持続するようになる
- 保険が適用される
CPAPのデメリット
- 使い続けなくてはならない
- マスクをするので寝苦しい
- 装着した状態で会話や飲食が出来ない
- マスクの跡が残る
- 保険適用を受けるための通院が必要
メリット・デメリット両方に入っている保険に関して補足すると、日本では薬事法によって個人がCPAP装置を購入することはできないんです。
使うには、医療機関から装置をレンタルするしか方法がありません。
そして、そのために1ヶ月に1回受診することが必要で、AHI(無呼吸指数)が20以上は5000円/月、AHI20以下の人は15000円/月の費用負担が求められます。(※3割負担の場合)
毎月となると、通院の手間と費用がちょっと大変ですね。
それに、出張や旅行などに行く時、装置を持ち運ぶのも大変そうです。
ナステントとは?
鼻にチューブを挿入して気道を確保するという一般医療機器です。
緊急救命時の気道確保の手法を応用し、呼吸をサポートするものになります。
人肌に近いシリコン製の柔らかいチューブを鼻から口蓋垂(のどちんこ)まで挿入します。
-
ナステントの通販価格最安値は?楽天・アマゾン・ヤフーショッピング
ご存知の通り、睡眠時の無呼吸やいびきは身体に様々な悪影響を及ぼします。 たかが、いびきではありません。 「いつものこと」と思って放置してはいけないんです。 『いびき対策グッズ』の中でも、一般医 ...
鼻にチューブと聞くと怖い、痛そうと思うかもしれません。
いくら柔らかい医療用デバイスといっても、挿入時の痛みや違和感には個人差があると思うので断言は出来ませんが、口コミなどを見ても「痛いと感じる方はほんの少数」です。
鼻から口蓋垂までの長さは人によって違うので、6つのサイズがあり、また、症状などに合わせてソフトとハードが選べます。
鼻の通りが良い方、左右どちらか片方に挿入するので、右用・左用があります。
そして、いつでも清潔に使えるように使い捨てになっています。
通販で手軽に購入出来るのが魅力のひとつかと思いますが、コスパ面では今のところちょっと…というのが現実です。
一箱7本入り(1週間分)で3,477円が相場ですが、1本当たり496円で使い捨てとなると、決してお安くはありません。
だからといって、再利用は細菌感染のリスクを考えて、してはいけません。
ということで、ナステントのメリット・デメリットとしては、
メリット
- いびき、無呼吸がなくなる
- 不眠、倦怠感、疲労感がなくなる
- 装着した状態で会話や飲食が出来る
- 軽量、使い捨てでお手軽
デメリット
- いびきの原因によっては効果が出ない
- 挿入時の痛みや違和感がある
- コスパが悪い
といったことが挙げられます。
ナステントももちろん根治治療ではなく対症療法なので、使い続ける必要があります。
それぞれのメリット・デメリット、自分の症状の程度などに合わせて、より良い方を選んで頂ければと思います。